AmlethMachina's Headoverheels
ゴシック・ノワールを標榜するAmlethMachinaによる音楽を中心にした備忘録。
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「ブラザーズ・オブ・ヘッド」の話
先日、ブライアン・オールディスの「ブラザーズ・オブ・ヘッド」(河出書房)を発見!

今年のド頭に映画化された本作が日本でも公開されているので、そちらの方で知っとるムキもおるかもしれん。(残念ながら未見)
英国北部のレストレンジ半島に生まれ育った結合双生児のハウ兄弟がデュオ”バン・バン”としてポップスターとなり、失墜する物語だ。主人公は腰のあたりで繋がっているハンサムな二人なのだがその肩に三人目の頭があるというかなりの設定だ。(どうも映画の方は二人だけらしい)

結合双生児というと萩尾望都の「半神」やジュネ&キャロの「ロスト・チルドレン」あたりから、ボビー・ブライトの「ロスト・ソウルズ」に登場するバンドのモデルになったとされる双子の美形がフロントマンのジーン・ラヴズ・ジザベルなんかを連想してしまうのだ。人によってはクローネンバーグやグリーナウェイかもしれん。主人公が結合双生児のポップアイコンというだけでOKでせう!

おまけにブライアン・オールディスといえばSF界NWの重鎮。「グレイベアド」やら「地球の長い午後」「爆発星雲の伝説」「蓋然性Aの報告」「マラキア・タペストリー」と個人的にはツボだし、広義のビルディングス・ロマンとしての「手で育てられた子供」なんてのもあって、読む前から妄想は膨らむ一方であった。

ストーリーはハウ兄弟に関わった人たちの手記のスクラップという形で語られる。このことで言外に語られているエピソードも含め、多層的な見方が提示されているのだが、読後感はそんなに小難しい印象はない。断片的に語られたエピソードをかき集めてちょうどいいくらいの書き方だ。本当に、絶頂期でノリノリのオールディスが軽く書き流した感じなのだが、そのノリがいい方向に機能している。クライマックスへの展開は、あらかじめ予想できるものなので意外性はないが、バン・バン、その後のエピソードでの半島の描写が終末の風景っぽくてすっげえ好きだ。

原書はイラストレイテッド・ノヴェルという形で発行されたのだが、イアン・ポロックの手になる悪意でグロテスクにねじけたようなイラストも本文庫では収録されており、これがまたいい。個人的にはマーヴィン・ピークのゴーメンガストを連想しちまったぞい!

映画の方はティーニーポップというよりもパンクっぽいイメージ設計になってるようなので、そちらも早くチェックしなければ!

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